「レジ袋削減はエコではなくエゴ。」
最近は、こんな意見があるようですが、皆さんは「レジ袋の削減」についてどのようにお考えですか?
そもそも、レジ袋の削減にはどのような意味があるのでしょうか?
世間では、レジ袋の有料化やエコバックの普及が進み、世の中はレジ袋を削減する方向へ進んでいますが、一方で、それに反対する意見もあるようです。
そこで今回は、レジ袋の削減について考えてみます。
レジ袋は、一般的に石油からできています。
つまり、レジ袋を削減すればその分だけ石油の消費量を減らすことができ、CO2削減にもつながります。
石油からレジ袋を作るエネルギー(電力量など)も削減できます。
さらに、レジ袋がゴミとなり焼却処分される際に排出されるCO2も削減されますし、もちろん焼却に必要なエネルギーだって削減されます。
このような見方は少々短絡的です。
レジ袋を削減するとその分だけ石油の消費量を減らすことができるとは限りません。
棒グラフが示しているのは、原油から精製される石油製品の割合です。
ちなみに、レジ袋はナフサという成分から作られています。
仮に、レジ袋の削減によってその原料であるナフサを今ほど必要としなくなったとしても、原油から精製されるナフサの割合は変わりませんので、それ以外の石油製品の消費量が変わらない限り、ナフサの精製量は変わらないのです。
つまり、石油の消費量を抑えるためには、石油製品全体の消費量を削減しなければならないのです。
しかし、レジ袋の削減は決して意味のないことではありません。
レジ袋が、石油製品であることに変わりはないからです。
私たちがレジ袋の削減を意味のあるものにするためには、石油製品の消費をできる限り減らしていくことが重要になってきます。
たとえば、レジ袋の消費が削減された代わりにエコバックの消費が必要以上に増えた場合には、かえって排出されるCO2が増えてしまう可能性だってあるのです。
レジ袋削減の意味・・・
それは、CO2削減に向けた、はじめの一歩のような気がします。