みなさん、お元気ですか?さて、今日は「ロードヒーティング」というものについて少しお話しようと思います。冬にあまり雪の降らない地域に住んでいる方はあまり聞きなれないかもしれないのですが・・・。
ロードヒーティングとは車道や歩道に埋設し、電熱線類や温水を循環させて降ってきた雪を溶かしたり路面の凍結を防いだりする優れものです。事実、雪で凍った道路は危険極まりないのです。うっかりしていると転倒、頭を強打ということになりかねません。私は北海道に数年間住んでおりましたが、転倒しない年は無いほど毎年、3,4回は派手な転倒をしていたものです・・・。なので、雪国の重要なインフラであるロードヒーティングには特別な愛着?がありました。
さて、ロードヒーティングはとても便利な一方、莫大な費用がかかります。公共の場で設置されているもののうち、例えば札幌市の場合は設備の維持管理に年間約10億円、将来の設備更新も考慮すると毎年平均20数億円くらいであることが公表されています(札幌市役所Webより)。おまけに電気代もかかり、CO2もたくさん排出されてしまう・・・。そんなにお金もかかって環境に悪いなら必要ないんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。確かに、私が以前住んでいた場所でも年々、ロードヒーティングを設置しているところも少なくなっていったように感じました。
しかし一方で、毎年雪の降る時期になると歩行者の雪道での転倒事故、道路でのスリップ事故など雪に関する事故が多々起きているのも事実なのです。特に、札幌市だと歩行者転倒事故だけで年平均救急搬送件数が約750件(平成8年度-12年度 ウインターライフ推進協議会Webより)にも上ることが報告されています。Webサイト等で、雪道の歩行に関する注意を呼び掛ける自治体も多くあります。
ロードヒーティングのない場所は確かに環境には良いけれど、決してそこで生活する人にとっては便利であるとは言えないようです。もちろん、いろいろな事情が考えられますが、エコももちろん、利便性も追求したいものです。