ユニフォームと聞くと、どういった言葉をイメージしますか?「制服」、「いつも着ている」?もしかしたら、「いつも着ているからちょっと汗臭いイメージ」なんてことを言う人もいるかもしれませんね。
帝人ファイバー社が、ポリエステル製品の循環型リサイクルシステムにより、リサイクル可能で、節電に対応した環境配慮型ユニフォーム向け素材を開発したと発表しました。「エネセーブ」というブランド名で展開していくそうです。
http://www.teijin.co.jp/news/2012/jbd120326.html
発表によると、エネセーブは、節電を実施している製造現場での快適性を重視し、夏服は通気性を高めて衣服内の温度を下げ、冬服は保温性に優れた柔らかな素材で重ね着などの温度調節をしやすくしたことで、間接的に消費電力の低減を図るそうです。速乾性や形態安定性に優れ、乾燥機での乾燥時間短縮、アイロンがけの回数減少に伴うエネルギー消費量低減にもつながるとしています。
エネセーブには、帝人ファイバーが推進する循環型リサイクルシステム「エコサークル」から生まれたケミカルリサイクル繊維を使用しており、科学的に分子レベルまで分解し、石油からポリエステル原料を製造する場合と同じ品質の製品に再生できるため、リサイクルに伴う品質劣化を抑制できるそうです。石油の消費量を抑えることで、エネルギー消費量やCO2排出量を約80%削減できるとのこと。
早速、富士フィルムグループの作業着に導入するそうです。使用後は、学生服やユニフォームなどのメーカー商社である株式会社チクマが回収し、「エコサークル」によりケミカルリサイクルされることで、石油由来のポリエステル原料を使用して同着数のユニフォーム(ブルゾンおよびパンツ5万セット)を製造する場合に比べ、約255t相当のCO2排出量削減に貢献するとしています。
これまでは衣類のリサイクルやリユースをお願いしてきましたが、衣類の素材から環境に配慮しようという今回発表された「エネセーブ」のような衣類を選ぶことも立派な環境配慮行動と言えます。ユニフォーム以外の衣類にも展開された際は是非検討してみて下さいね。