前回、3Rについて簡単にお話しました。今回は、Reduce(リデュース)の背景について見ていきましょう。
[R] educe (リデュース)・・・減らす
"いらないものは買わず、長く大切に使うようにすることで、捨てるものを減らす"ことでしたね。
大量生産が可能な現代は、いろいろなものを手軽に、また安価に手に入れることができるようになりました。消費者には魅力的なことに思えます。しかし一方で、壊れていない、まだ使えるものをごみとして捨てることが多くなりました。
豊島(てしま)という島を皆さんはご存じですか。日本有数の不法投棄の現場として知られる瀬戸内海に浮かぶ島です。大量生産によって大量消費がもたらされ、行き場をなくしたごみが挙って捨てられました。とりあえず、自分たちの目の見えないところに捨ててしまえば・・・という安易な発想のもと。
地球は無限に広がっているわけではありません。自分たちの目の届かないところにごみを捨て続けても、所詮は自分たちが住む地球に捨てているわけです。大量生産は、私たちに取捨選択をする幅をぐっと広げてくれました。私たちは、その中から本当に必要なものは何かを見つけ、大切に使うだけの価値があるものなのかどうかを見極める目利き力が試されているといえるでしょう。
豊島問題については詳しくはこちらをご参照ください。→
早稲田大学環境総合研究センター
招聘研究員 神宮文代