いよいよ暑くなってきましたね。私は夏になっても食欲が落ちず、悲しいことに「夏太り」してしまうタイプですが、暑くなると夏バテして食欲が減退する人が多いですよね。そんな人におすすめなのが、元気をつくるたんぱく質たっぷり、しかも吸収の早い「豆乳」です。
中国や台湾では、豆乳のことを豆漿(トウチャン)といい、朝ごはんの定番です。これらの国で朝からにぎわっているお店があったら、おそらくそれは豆漿屋さん。
私はこの5月に台湾旅行に行ったのですが、ホテルの朝ごはんブッフェはパスして、街に繰り出して豆漿を食べていました。なぜわざわざ行くかというと、前日に食べ過ぎて(台湾料理がおいしくて!)食欲がない朝でも、豆漿は胃にやさしいから。
お砂糖を入れた甘いタイプと、青ネギと細かく切った油条(細長い揚げパン)を加えた塩味タイプの2種類があり、さらに冷たいタイプと温かいタイプから選べます。私の好みは温かい塩味タイプ。食べていると少しずつ豆腐のように固まってくるのが楽しみでした。
豆漿屋さんには出勤前のサラリーマンや、OL、親子、老夫婦などが次々とやってきます。誰もが好きな活力源なのですね。
豆乳は「畑のお肉」といわれる大豆が原料。大豆は良質な植物性たんぱく質以外にも、健康にしてくれる成分がたくさんあります。このような大豆の栄養を、吸収のよい形にしたのが豆乳なのです。
中でも注目したいのが大豆イソフラボン。これは大豆の胚芽に含まれている植物性化合物でポリフェノールの一種なのですが、女性ホルモン「エストロゲン」に似た構造をしています。そのため不足したエストロゲンを、大豆イソフラボンで補足することによって、更年期障害によるほてりやのぼせが軽減されるといわれています。
またエストロゲン低下による骨量の減少を防いだり、血液サラサラの効果もあります。さらには美白作用や保湿力アップといった肌への美容効果も。しかも低カロリーでコレステロールはゼロ。女性には、うれしい効果がたくさんあるのです!
その他、悪玉コレステロールを減少させる大豆レシチン、脂肪の蓄積を防ぎ、活性酸素の作用を抑える大豆サポニンなども豊富。オリゴ糖も多く、腸内環境を整えてくれます。体の機能を正常に保つために必要なミネラル類の鉄分、カリウム、マグネシウムも豊富で、特に鉄分は牛乳の約10倍、マグネシウムは約2倍もあります。
ところで、みなさんは豆乳には無調整豆乳、調整豆乳、豆乳飲料の3種類があるのをご存知ですか。無調整豆乳は添加物の入っていない丸大豆を搾ったままのもので、味が濃厚。調整豆乳は、豆乳に甘味料・香料・植物油などを加えて飲みやすい味に加工したものです。
また豆乳飲料は豆乳液に果実やコーヒー麦芽などを加えて風味をつけた飲料です。調整豆乳や豆乳飲料は飲みやすいのですが、みなさんが料理などで使う際には、ぜひ無調整豆乳を使っていただきたいですね。
夏バテ気味で食欲がないという人に、ぜひ作っていただきたいスープです。野菜+植物性たんぱく質の最強コンビ。前の日に作っておいて、朝ごはん代わりにすれば、1日元気に過ごせそうです。温かくてもおいしいのですが、冷やすと一層食べやすくなりますよ。
ポイントは生姜の隠し味。ほのかにピリッとした味わいと香りが楽しめますし、生姜が体を温めてくれるので、冷房などで冷えてしまった体にもピッタリです。
[材料 約4人前]
にんじん...1本
たまねぎ...1/2個
生姜...1片(親指の大きさ)
豆乳(無調整)...300ml
水...200ml
オリーブオイル...小さじ1
塩...小さじ1
こしょう...少々
パセリ...少々
- にんじんは無農薬なら皮付きのままで、たまねぎは皮をむいて薄切りにし、生姜は皮をむいて粗みじん切りにする。
- 鍋に入れオリーブオイルを熱し、1の生姜、たまねぎ、にんじんの順にを加えて弱めの中火で炒める。
- たまねぎが透き通ってきたら、水を入れて中火で野菜が柔らかくなるまで煮る。
- 火を止めて粗熱が取れたら、汁ごとミキサーにかけてピューレ状にする。
- 4を鍋に戻す(ミキサーの底のとれにくい部分は豆乳を入れて、薄めてから鍋に戻す)。豆乳を加えて温め、塩・こしょうで味を調える。
- 粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし、器に盛りパセリを飾る。
材料の分量です(水と調味料は除く)
(材料をスライス)
にんじん、たまねぎは薄切りにすると火が通りやすいです
(煮た後ミキサーに)
野菜が柔らかくなったらミキサーへ。もし水分が足りなかったら、
少しずつ水を足しましょう
(ミキサーにかけた後)
このようなとろりとしたピューレ状になります
(完成)
野菜の甘みとうまみがたっぷり。野菜嫌いのお子さんにもおすすめです