今から年賀状の話は早いかもしれませんが、そろそろ買いに行く方も多いと思って、今回はその年賀状の話題をお届けします。「カーボンオフセット年賀はがき」というものがあります。カーボンはCO2、オフセットは相殺するという意味です。自分が出しているCO2は、まずはどれだけ出しているか知る、次に減らす、そしてそれでも出てしまっているCO2を何とかもっと減らす手段として用いられるのが、この"カーボンオフセット"です。
日本では2008年が、カーボンオフセット元年と言われていました。その代表的な商品が「カーボンオフセット付き年賀はがき」でした。ご存知でしたでしょうか? まだまだ知られていないかもしれません。50円の年賀状に5円の寄附金が付いて、日本郵政からもマッチングで5円寄附され、一枚に付き10円がカーボンオフセットに使われるというものです。
今年のデザインは木々があしらわれている
「いや、エコに配慮するなら儀礼的な年賀状は止める」、「Eメールに切り替える方が良いのでは?」という意見もあるかもしれませんね。でも、年に一回位は直筆で時候の挨拶をしたい、メッセージを送りたいと、年賀状を出す人も少なくありません。ちなみに年賀状は色々な種類のものを合わせると約38億枚送られているそうですよ!
私も一年に一回位は、直筆でメッセージを届けたいと思うので、200枚位出していますが、2008年からはこのカーボンオフセット年賀状を使っています。
それでこのカーボンオフセット年賀はがきですが、2008年も2009年も約1500万枚販売されたそうで、カーボンオフセットに回された寄附はそれぞれ1億5000万円にのぼりました。これにより2008年分では3万8,175トンがオフセットされました。寄附金はインドの風力発電や、ブラジルの小水力発電など、途上国の自然エネルギー設備の建設プロジェクトなどに、そして今年からは国内の森林にも使われるということです。
年賀はがき一枚につき2.5kgのCO2がオフセットされたことになります。ところで、2.5kgと言われても、それが自分の生活が出しているCO2の量のどれくらいか、「シロクマランド」をご覧の方はご存知ですよね。
ちなみに、我が家はこの一年間で4,087kgのCO2を排出しました。三人家族なので一人当たり1,362kgとなります。ということは、一日一人3.7kgです。年賀状200枚で500kgですから、私の135日分(一年の1/3強ですね)のCO2を1000円(寄附分5円×200枚)でオフセットしたことになりますね。何だか、数字だらけでややこしい感じがしてすいません(笑)
・薪ストーブやペレットストーブで暖を取る
これから冬場に向けて、またまたエネルギーを沢山使う時期が来ます。最近、農山村を訪問する機会が多いのですが、薪ストーブをしばしば見かけます。集合住宅や小さい家ですと使用が難しいですが、都内でも薪ストーブやペレットストーブなどを使う人も最近はいらっしゃるようです。薪用の木材は農山村にはいくらでもありますし、薪ストーブの炎を見ていると癒されますよ!
薪ストーブの炎は優しい
また、最近は太陽光発電や自宅で電力を作る設備など、新しいエネルギー機器が次々登場していますね。エネルギーも購入する時代から自産(自分で作る)時代になってきたのですね。自宅で野菜を作って食べるとか、服や雑貨をリメイクして使うとか、エネルギーを作るとか、地産池消ならぬ、"自産自消"と呼ばれていますが、自分や家族が使う食材やエネルギーを少しでも自分でまかなう、そんなライフスタイルが新しいと思います。
農山村を訪ね歩いていると、そうした"自産自消"生活が基本だということを改めて知ります。私たちの暮らしの原点なんだと思います。都市で生活している私たちも、新しい自産の方法を模索すると共に、自分の暮らしのCO2を削減し、それでも出てしまうCO2を可能であればオフセットしたいものです。そして、その資金が国内の森林に環流し、森の再生に使われるようになる。今年はぜひ「カーボンオフセット年賀はがき」で、森林や、自然、環境に対する思いをお友達に伝えてみませんか。
今年の紅葉もきれいでした