最近、バーチャルウオーターとか、ウォーターマイレージという言葉をお聞きになったことがありませんか?バーチャルウオーターとは、農産物の生産や製品を製造したり、輸出入することは、その際に必要となる水(仮想水)を、購入者が間接的に消費したことになるという考え方です。日本は約60%の食糧を輸入しているので、ずいぶん、諸外国の水を使っていることになります。
ウォーターマイレージとは、フードマイレージ同様、水をどこから運んでいるか、それに伴ってどれくらい環境負荷があるか、CO2を排出しているか、という考え方です。
ちなみに、日本ミネラルウォーター協会によると、2008年の日本のミネラルウォーターの消費量は約252万klで、うち、国産が202万kl、輸入が約50万klです。1999年からの10年で、およそ2倍の消費量になっています。そして、ウォーターマイレージで比較するとCO2排出量は輸入製品が国産の15倍以上になるという試算もあります。
日本には豊かな森を水源とした美味しい水が沢山あります。にもかかわらず、輸入のミネラルウォーターは増えているのです。
各地に湧水がある。静岡県三島。「梅花藻」が咲く湧水
一方で、水道水を飲む人は減っています。社団法人全国清涼飲料工業会の調査によれば、全体で35%、3人に一人は水道水を飲まないという結果が出ています。ほとんど飲まない人も合せると約7割にもなります。塩素臭が気になる方でも浄水器を通して煮沸すれば美味しい飲料水になるのに・・・お金を出してミネラルウォーターを買うわけです。最近は、マイボトルを持って歩く人も増えているようにも思うのですが・・・
◆水源の森林に寄附する
では、ミネラルウォーターを選ぶ基準は何でしょうか?価格は重要ですが、私がお勧めしたいのは水源やウォーターマイレージ、そしてそれを飲むことで水源の森林が潤うというようなものです。以前もご紹介したのですが、昨年発売された「箱根の森から」が私は気に入っています。小田急線沿線に住んでいるからということもありますが、売上げの一部が箱根の森に寄附されるからです。最近、電車の吊り広告に半年間の寄附金額の報告がされていました。2009年4月?9月で1,471,968円寄附したと。つまり、147万本が売れたことになりますね。
水のヒット商品といえば、コカコーラ社から昨年5月に発売になった「いろはす」は大ヒット商品となりましたね。発売後わずか183日(半年)で、2億本(520ml)を突破したそうです。国内最軽量12gのペットボトルを採用し、CO2削減効果にも大きく寄与したといいます。同社従来水製品に比べた場合、520ml PETボトル2億本で、2,533トンの CO2削減効果だそうで。
ホームページによれば、「日本生まれの天然水をおいしく飲み、しぼって(つぶして)、リサイクルする」という、おいしい水を飲むだけで実現できる、簡単な環境アクションを提案している」というのですが、ボトルつぶしてみましたか?あのつぶす感覚、けっこう楽しいです。一点残念なのは、せっかく国内5か所の水源から採水しているのですが、そこへの寄附が無いことです。売上げの社会還元を期待したいです。
あなたは、どんな水を飲んでいますか?ダイエットに効果があるとか、味が好きということと併せて、採水地や社会貢献なども、ちょっと気にかけてみてはいかがでしょうか。
※箱根の森から http://www.odakyu.jp/water/index.html
※いろはす http://i-lohas.jp/