こんにちは、高橋剛商会のヒラキタダシです。このたびシロクマのサイトで、「田んぼと畑のある暮らし?山形県真室川便り」を定期報告させていただくことになりました。
札幌生まれ、埼玉育ち、東京で会社経営という私がなぜ山形県の町のレポーターを?という裏事情についてはおいおいお話して行くことにして、まずは、当レポートの主人公である山形県真室川町について、ご紹介させていただきますね。
<真室川って聞いたことあります?>
ところで「真室川」という単語を聞いたことありますか?
"「真室川音頭」の真室川ですか?"という方は50代後半以上の方でしょうか。そうあの歌に歌われた梅の里が真室川です。ところが「真室川音頭」をご存知の方でも、真室川が山形県の町の名だということまでご存知の方はほとんどいらっしゃいませんね。ましてや山形県のどのあたりにあるかを知っている方は、山形県内でも少数派かもしれません。
僕も高橋剛さんと会うまでは、一度も聞いたこと無い地名でした。
真室川の方に土地の自慢をしていただくと、真室川音頭、あゆ、山菜、梅などの話しが出てきますが、もう日本中で真室川にしかないってものは、一つもありません(たぶん)。
昔は奥羽本線が、東京から秋田へ向かうメインルートでしたが、今や新幹線が別ルートになり、奥羽本線は、奥羽線に格下げになり、普通列車が、2時間に1本しか、走っていません。
名所旧跡の類も、有名なものはありません。でもそんな真室川だからこそ、ありあまるほど豊かなものが残っています。
<山菜の宝庫「真室川」>
町内を貫く真室川・鮭川(最上川の支流です)は、東北一の清流として環境省に認定されました。
アユやカジカは今でも重要な蛋白源です。 春の山菜は、町中でいくらでも採れます。タラの芽、ウルイ、シドケ、バッケ(ふきのとう)、コゴミ、アマドコロ・・・
特にワラビは、太くて柔らかくておいしいので、県内外から不法侵入者が後をたちません。 秋のキノコやあけびも、ちょっと足を伸ばせば、採り切れないくらいです。
雪解けと共に顔を出したフキノトウ、真室川では「バッケ」と呼びます。
この「バッケ」を炒めて手作り味噌に練りこんだ「バッケ味噌」は、真室川のどの家庭でもかならず作る「春のプレゼント」です。
真室川町を流れる「鮭川」
こんな真室川のお米って、どうよ!
究極のコシヒカリを生み出す絶妙な自然環境
山場米という言葉があります。
中山間地のお米、という意味です。
一方平地のお米は平場米。 お米問屋が価格を付けるとき、昔から山場米の方が高い値がつきました。 中山間地の特徴は、昼夜の寒暖差が大きいことです。
その結果、夜の寒さに稲が適応するため、糖分をためこむようになり、また、表面にたくさんの凹凸ができるため、米を炊いた時の旨み(ねばねば)が、まといつきやすいのです。 それに加えて、米のできの良し悪しを決めるのが、水です。
そういうわけで、今や山形では、庄内平野の米どころより、真室川を含む、最上郡の米のほうが、(わかっている人には)高い評価を得ているのです。
田んぼの多くは山間にあります。
夜の温度差は、夜露となって稲穂の頭を深く撓ませます。