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今月のクローズアップ食材 「レンズ豆」

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豆類は良質のタンパク質や、食物繊維が豊富な食材です。数ある豆の中でも、日本の食文化に欠かせないのが大豆でしょう。味噌、醤油、豆腐、納豆、湯葉、もやし、きなこ、豆乳など、古くから日本人は調理、発酵、乾燥など、様々に加工して大豆を食べ続けてきました。また小豆も日本人には馴染み深い豆ですね。そして最近では、様々な珍しい豆も登場しています。もちろん私たち日本人は大豆食品を欠かすことはできません。かくいう私も、この世の中からお味噌がなくなってしまったら生きていけるかどうか...(ちょっと大げさですね)。でもこの機会に、「豆=大豆や小豆」ではなく、いろいろな豆を食べてみませんか? そこで今回おすすめしたいのが、「レンズ豆」です。なぜおすすめかというと、調理方法がとても簡単だから。乾燥した大豆は一昼夜水につけておかなければならないのですが、乾燥したレンズ豆の場合、そのまま調理しても十分柔らかくなります。「時間がかかるから乾物は苦手」という人にも、手軽に使っていただけるのです。しかも、お肉に似た食感があるので、お肉代わりに使えば栄養豊富なうえカロリーもダウン。キリスト教では、復活祭(イースター)の前の聖金曜日には肉を食べない習慣がありますが、その際にレンズ豆を食べるそうです。

その名は「レンズ」に形が似ているからかと思いきや、実は反対。レンズの発明は13世紀頃、ロジャー・ベーコンが文字の上に拡大鏡を置いて、拡大してみたのが最初とされています。拡大鏡の凸レンズがレンズ豆の形に似ていたため、レンズと呼ぶようになったそうです。ですからレンズ豆の栽培の歴史はとても古く、紀元前から栽培されていて旧約聖書にも登場するほど。小麦などと同じぐらい、古来より人類になじみがある栽培植物と考えられています。

レンズ豆の原産地は地中海地方といわれて、現在では地中海地方、インド地方などを中心に多く栽培されています。なぜか日本ではほとんど栽培されていませんが自然食品店や通信販売でオーガニックの輸入レンズ豆を購入することができます。ラテン語では lens、ギリシャ語では phakos、ドイツ語では linse、英語では lentil(古語では lens)なので、レンティルという名前で売られていることもありますので探してみてください。日本ではまだあまり馴染みがありませんが、インド・スペイン・イタリア・フランス料理ではスープや付け合わせなどでよく使われています。またイタリアでは大晦日の夜に、詰め物をして茹でた豚足の付け合わせとして食べるという風習もあります。レンズ豆の形が硬貨に似ているため、「来年、お金が貯まるように」という願いが込められているそうですよ。

レンズ豆は、ビタミンB群、ビタミンEや食物繊維がたっぷり。また鉄分はジャガイモの23倍以上も含まれています。ぜひ気軽に使ってみてもらいたいと思います。

 

 

レシピ「赤レンズ豆入りアランチーニ」

 

茶レンズ豆の茶色い皮を剥いて乾燥加工されているのが赤レンズ豆。皮の食感がないため、食べやすいのが特徴です。前述のように水で戻さずに使えて簡単に作れるうえ、そのボリュームと食感はお肉代わりのようでもあり、ジャガイモ代わりのようでもあり...。トマトとの相性もピッタリだし...。そこでイタリア料理のライスコロッケ「アランチーニ」に入れてみたところ、とてもおいしくできました! ボリューム満点でお子さんにも喜んでいただけるはず。ごはんに混ざったレンズ豆の食感をぜひ楽しんでくださいね。

 

 [材料4個分]

赤レンズ豆...50g

温かいご飯...120g

玉ねぎ...1/2

イタリアンパセリ...2-3

トマトピューレ...大さじ1

パルメザンチーズ()...大さじ1

モッツァレラチーズ...1/3

オリーブオイル...小さじ1

塩・こしょう...少々

卵...1

小麦粉・パン粉...適量

サラダ油...適量

グリーンリーフレタス...適量

 

 

[作り方]

1. 赤レンズ豆はざるに入れて洗い、鍋に入れて豆がかぶるくらいの水と塩少々を入れ、中火でアクを取りながら7-8分ゆでて、ざるに取る。

2. 玉ねぎははみじん切りにする。フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、玉ねぎを入れて透き通るまで炒め、塩・こしょうして炒め合わせた後、粗熱を取っておく。

3. イタリアンパセリは粗みじん切りにする。ボウルにごはん、ゆでたレンズ豆、玉ねぎ、イタリアンパセリ、トマトピューレ、パルメザンチーズを入れ、スプーンなどで混ぜ合わせる。

4. モッツァレラチーズは1.5センチ角くらいに切る。手のひらにラップを乗せ、3のタネの1/4量を平らに乗せ、中心にモッツァレラチーズを乗せて手を握るようにして丸める。これを4個作る。

5. 卵は溶いてバットなど平らなものに入れる。小麦粉・パン粉もつけやすい量をバットなどに入れる。4の表面にひとつずつ、小麦粉、卵液をつけて、パン粉をまんべんなくまぶしていく。パン粉はまぶした後、手でにぎるとなじみやすい。

6. 鍋にサラダ油を52/3くらいかぶる程度の油を入れ、約170度に熱し、5を入れて揚げる。油の量が少ない場合は転がしながら揚げる。

7. キツネ色になったら取り出す。

8. グリーンリーフレタスを敷いた皿に盛り付ける。

 

 

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オレンジに近いきれいな赤色。一粒一粒を見ると確かに凸レンズの形です

 

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タネの材料はこちら。ご飯は温かいものを使うと混ぜやすいです

 

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パルメザンチーズも加えれば、子供も大好きな味に

 

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ラップを使うと手が汚れず簡単に丸められます

 

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丸い形がかわいいですね。揚げ油を少なくしたい場合は小さく作ってもOK

お弁当にもピッタリです

 

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ふたつに割ってみたらモッツァレラチーズがとろーり。

レンズ豆の姿はわかりにくいですが、食べると存在感を発揮しますよ